ヨワタリ作品集

グリーゼ710
-Descent with Modification-（制作中）

”遺伝的に優秀な者が生き残る。それが自然の摂理”。
……本当にそうだろうか。
宇宙×ダーウィン『種の起源』×共進化

～あらすじ～
太陽系に接近しつつある恒星『グリーゼ710』。
グレートフィン教授は自ら設計した宇宙船『ビーグルシャーク号』で人類初の恒星間有人探査を敢行。が、途中、木星から奇妙な救難信号を受信した。
それは、100年前に行方不明になっていたはずの木星圏有人探査船『アドベンチャー号』からのもの。
生存者がいるはずがない……が救助に向かわないわけにもいかず、木星の衛星『エウロパ』へ舵を切る。
教授は、エウロパからの発信源周辺を調査し、太陽光の届かない地表の切れ目にアドベンチャー号の残骸を発見……そこで彼は信じられない光景を目にする。
それは無数の"花"だった。見た目は地球に自生するありふれた花……に見える。
だが驚くべきは、ここは地球のような空気のない極寒の地であり、また木星から強力な放射線が降り注いでいるので、とても生物が生きていける環境ではない。
……にも関わらず、グリーゼ710の弱弱しい太陽光に照らされて花たちは咲いていたのだ。
教授は不信に思いながらも生存者救出のため、重い宇宙服を着たままアドベンチャー号の船内調査に踏み切る。彼は船内に入り奥へ奥へと進んでいった。

……すると、外で咲いていた花からツルのようなものが延びて、外部ハッチを完全に覆う。
いつの間にか人間……少女が立っていた。グリーゼ710にかすかに照らされながら。
宇宙服は着ておらず、生身の体のままで……。